受験直前、親ができること:合格へのラストスパートを支える
いよいよ受験本番が近づいてきました。受験生本人にとっては、これまでの努力の集大成となる大切な時期です。しかし、受験生を一番近くで見守る親御さんも、この時期は不安や心配でいっぱいになるのではないでしょうか。
「何かできることはないだろうか」「どうすれば息子の(娘の)力を最大限に引き出せるだろうか」そんな悩みを抱える親御さんのために、この記事では受験直前期に親ができること、特に「食事管理」と「メンタルサポート」に焦点を当てて、具体的な方法と心構えを詳しく解説します。合格という目標に向けて、親としてできることを精一杯行い、受験生を力強くサポートしましょう。
1. 受験直前期の食事管理:脳と体に栄養を!
受験勉強で最も酷使されるのは、言うまでもなく「脳」です。脳のエネルギー源となる栄養素をしっかりと摂り、集中力や記憶力の維持、そして当日の体調を万全に整えることが、食事管理の最大の目的です。
1-1. 脳のエネルギー源、ブドウ糖を意識した食事
脳の唯一のエネルギー源は「ブドウ糖」です。しかし、ブドウ糖を摂りすぎると血糖値が急激に上昇し、その後急降下することで眠気や集中力の低下を招いてしまいます。そこで重要なのは、血糖値の急上昇を抑え、ゆっくりとエネルギーを供給できる「複合糖質」を摂ることです。
炭水化物の賢い選び方
- 玄米・雑穀米: 白米よりも食物繊維やビタミン・ミネラルが豊富で、血糖値の上昇を緩やかにします。
- 全粒粉パン・ライ麦パン: 白パンよりもGI値が低く、腹持ちも良いです。
- パスタ(全粒粉): 同様に、血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。
- いも類: さつまいもやじゃがいもは、ビタミンCやカリウムも豊富で、エネルギー補給に適しています。
これらの複合糖質を毎食取り入れることで、脳は安定したエネルギー供給を受け、持続的な集中力を保つことができます。
1-2. 記憶力・集中力を高める栄養素
脳の機能維持に欠かせない栄養素は他にもたくさんあります。
タンパク質
タンパク質は、神経伝達物質の生成や脳細胞の修復に不可欠です。肉、魚、卵、大豆製品、乳製品などをバランス良く摂りましょう。
DHA・EPA(オメガ3脂肪酸)
青魚(サバ、イワシ、サンマなど)に多く含まれるDHA・EPAは、脳の神経細胞膜を構成する重要な成分であり、記憶力や学習能力の向上に役立つとされています。
ビタミンB群
ビタミンB群は、エネルギー代謝を助け、神経機能を正常に保つ役割があります。豚肉、レバー、うなぎ、緑黄色野菜、大豆製品などに豊富です。
ビタミンE
ビタミンEは抗酸化作用があり、脳細胞の老化を防ぐ効果が期待できます。ナッツ類、植物油、アボカドなどに多く含まれます。
ミネラル(鉄分、亜鉛など)
鉄分は脳への酸素供給を助け、亜鉛は記憶や学習に関わる神経伝達物質の働きをサポートします。レバー、赤身の肉、ほうれん草、ナッツ類などを意識して摂りましょう。
1-3. 献立作りのポイントと注意点
バランスの取れた食事
主食(炭水化物)、主菜(タンパク質)、副菜(ビタミン・ミネラル・食物繊維)を揃えたバランスの良い献立を心がけましょう。加工食品やインスタント食品に頼りすぎず、できるだけ手作りの食事を提供することが望ましいです。
規則正しい食習慣
朝食は脳を目覚めさせるために特に重要です。毎日決まった時間に食事を摂ることで、体内時計が整い、生活リズムも安定します。夜食は消化に負担がかかるため、就寝3時間前までに済ませるようにしましょう。
水分補給
脱水は集中力の低下や疲労感につながります。こまめな水分補給を促しましょう。水やお茶が基本ですが、糖分の多いジュースは控えめに。
食事の準備
受験生本人に食事の準備を任せきりにせず、親御さんが積極的にサポートすることで、受験生は勉強に集中できます。前日の夜に作り置きをしたり、週末にまとめて下ごしらえをしておくのも良い方法です。
避けるべき食品
- カフェインの過剰摂取: 眠気覚ましにコーヒーなどを飲む受験生もいますが、過剰摂取は自律神経の乱れや睡眠の質の低下を招く可能性があります。適量にとどめましょう。
- 糖分の多い食品・飲料: 血糖値の急降下を招き、集中力が持続しません。
- 刺激物: 辛すぎるものや、胃腸に負担のかかるものは避けましょう。
- 脂っこい食事: 消化に時間がかかり、眠気を誘います。
1-4. 受験当日の食事:万全の体調で挑むために
試験当日の食事は、普段以上に慎重に選びましょう。:
朝食
消化が良く、エネルギーになるものを。おにぎり、うどん、スープ、パン(ジャムやはちみつ)、果物などがおすすめです。試験会場までの移動時間や、試験開始までの時間を考慮して、早めに済ませましょう。重い食事や、普段食べ慣れないものは避けます。
昼食
午後の試験に影響しないよう、軽めに済ませるのが理想です。お弁当を持参する場合は、傷みにくいものを選び、温かいものを食べられるように工夫すると良いでしょう。おにぎり、サンドイッチ、麺類などが一般的ですが、受験生本人の好みや体調に合わせて判断してください。
間食
試験の合間に空腹を感じるようであれば、消化が良く、すぐにエネルギーになるものが適しています。チョコレート(カカオ含有量の高いもの)、ドライフルーツ、キャンディー(個包装のもの)などがおすすめです。ただし、食べ過ぎには注意しましょう。
2. 受験直前のメンタルサポート術:親の言葉が力になる
受験勉強は肉体的な疲労だけでなく、精神的なプレッシャーも大きいものです。親御さんの温かいサポートは、受験生の心の支えとなり、本来持っている力を発揮させるために非常に重要です。
2-1. 共感と理解を示す
受験生は、不安、焦り、プレッシャーなど、様々な感情を抱えています。「頑張っているね」「大変だね」といった言葉で、その気持ちに寄り添い、共感を示すことが大切です。たとえ結果が思わしくなくても、その過程を頑張ったことを認め、労う姿勢を見せましょう。
2-2. 過度な期待やプレッシャーを与えない
「絶対に合格してほしい」「〇〇大学に受からなかったらどうするの」といった過度な期待やプレッシャーは、受験生を追い詰める可能性があります。親御さんの期待を背負いすぎることで、かえって実力を発揮できなくなってしまうことも。受験生自身のペースを尊重し、温かく見守る姿勢が大切です。
2-3. ポジティブな声かけと励まし
「大丈夫、あなたならできる」「これまで一生懸命頑張ってきたんだから、自信を持って」といったポジティブな声かけは、受験生の自己肯定感を高め、前向きな気持ちにさせてくれます。過去の成功体験を思い出させたり、得意な科目を褒めたりすることも効果的です。
2-4. リフレッシュできる時間を作る
受験勉強ばかりでは、心身ともに疲弊してしまいます。適度な休息やリフレッシュは、集中力やモチベーションの維持に不可欠です。親御さんが、受験生がリラックスできる時間や空間を提供しましょう。
休憩時間の過ごし方
- 軽い運動: ストレッチや散歩など、体を動かすことで気分転換になります。
- 趣味の時間: 音楽を聴く、好きな本を読む、短い動画を見るなど、短時間でも集中できる趣味の時間を取り入れましょう。
- 会話: 受験に関係ない、他愛のない話で盛り上がる時間も大切です。
- 睡眠: 質の良い睡眠は、心身の回復に最も重要です。就寝前のスマホの使用を控えさせたり、寝室の環境を整えたりするなど、睡眠の質を高める工夫をしましょう。
2-5. 受験生の話を「聴く」姿勢
親御さんが一方的に話したり、アドバイスしたりするのではなく、まずは受験生の話をじっくりと「聴く」ことから始めましょう。受験生は、自分の気持ちや悩みを誰かに話すことで、整理ができたり、安心感を得られたりします。相槌を打ったり、質問を投げかけたりしながら、話を深めていくことが大切です。
2-6. 合格後の楽しみを共有する
「合格したら、〇〇へ行こうね」「美味しいものを食べに行こう」など、合格後の楽しい計画を立てることで、受験生は目標に向かって頑張るモチベーションを高めることができます。親御さんも一緒に楽しみにすることで、受験生にとって大きな励みになります。
2-7. 親自身のセルフケアも忘れずに
受験生のサポートに追われるあまり、親御さん自身が疲弊してしまうことは避けたいものです。親御さん自身も、適度な休息を取り、リフレッシュする時間を作りましょう。心に余裕があるからこそ、受験生に寄り添ったサポートができます。
3. 受験直前期に避けるべきNG行動
良かれと思ってしたことが、逆に受験生の負担になってしまうこともあります。ここでは、避けるべきNG行動をいくつかご紹介します。
- 頻繁な進捗確認: 「今日の勉強はどれくらい進んだ?」「模試の結果はどうだった?」など、過度に勉強の進捗を気にするのはやめましょう。
- 他人の子との比較: 「〇〇君はもう〇〇まで進んでいるらしいよ」といった、他のお子さんとの比較は、受験生の劣等感を刺激し、逆効果です。
- ネガティブな言葉: 「そんなことでは受からないよ」「もっと頑張らないと」といった否定的な言葉は、受験生のやる気を削いでしまいます。
- 過干渉: 勉強のやり方や時間の使い方に口を出しすぎず、受験生自身に任せましょう。
- 親の不安をぶつける: 親御さん自身の受験への不安を、言葉や態度で受験生にぶつけてしまうのは避けましょう。
まとめ:親のサポートが合格への道筋を作る
受験直前期は、受験生本人にとってはもちろん、親御さんにとっても、心身ともに大変な時期です。しかし、親御さんができることはたくさんあります。栄養バランスの取れた食事の提供、そして何よりも温かい声かけと共感を示すメンタルサポートは、受験生の力を最大限に引き出し、合格という目標達成への大きな力となるでしょう。
この記事でご紹介した食事管理のポイントやメンタルサポート術を参考に、ぜひ今日から実践してみてください。親御さんの温かいサポートと、受験生本人の努力が合わさることで、きっと素晴らしい結果に繋がるはずです。応援しています!


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