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【なぜ?】『内部通報』がトレンド入り!その理由は『あおぞら銀行』…8畳の個室で3年隔離の衝撃実態と逆転判決の行方

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「ニュースで見たんですけど、内部通報をしただけで3年も別室に隔離されるなんて怖すぎませんか?会社のために悪いことを報告したのに、なんでそんな扱いを受けなきゃいけないの?正直、自分の会社で不正を見つけても、これを見たら怖くて通報できないなって思っちゃいました。結局、正直者が馬鹿を見る世の中なんでしょうか?」


今回の記事の要約ポイント

  1. あおぞら銀行の行員が内部通報後に「8畳の部屋で3年以上単独勤務」などの不利益な扱いを受けたとして訴訟を起こした。
  2. 一審では銀行側の主張が認められたが、東京高裁はこれを「パワハラ」「人事権の濫用」と認定し、銀行側に約840万円の賠償を命じる逆転判決を下した。
  3. 判決では、通報後の配置転換や懲戒処分が精神的苦痛を与える違法なものであったと断罪され、企業における内部通報者保護のあり方に一石を投じる結果となった。

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パート1:衝撃の「8畳独房」勤務…一体何が起きたのか?

まずは、今回の裁判の争点となった事実関係について整理していきましょう。ことの発端は、ある行員(原告Aさん)が職務上知り得た同僚の不適切な処理について、上司に報告したことでした。

銀行という信用が第一の組織において、業務上のミスや不正の疑いがある場合、それを是正するのは当然の職務です。しかし、Aさんが上司に相談しても状況は改善されませんでした。そこでAさんは、銀行に設置されている正規のルートである「内部通報窓口」への通報を決断します。ここまでは、企業ガバナンスとして模範的な行動と言えるでしょう。

ところが、事態はここから予想外の方向へ進みます。通報後、銀行側は逆にAさんに対して「10項目の問題行為があった」として懲戒処分を下しました。そして、Aさんの勤務場所を従来の執務フロアから、全く別の場所へと変更したのです。

その新しい勤務場所というのが、今回の裁判で大きな焦点となりました。

◆与えられた環境 ・広さは約8畳(会議室のような個室) ・設置されたのはパソコンのモニター、キーボード、マウスのみ ・ゴミ箱すら設置されていない ・シュレッダーを使いたい場合は、いちいち人事部長に依頼しなければならない ・場所は行員が働くフロアではなく、来客用フロア ・期間は2021年から2024年7月までの、なんと約3年3か月間

想像してみてください。毎日出社して、同僚のいない8畳の部屋に一人きり。ゴミを捨てるのも、書類を処分するのも自由にならない。しかも、それが数日ではなく、3年以上も続くのです。

さらに驚くべきことに、全職員が記載されるはずの災害時緊急連絡網からも、Aさんの名前はこの期間中除外され続けていたといいます。これは単なる配置転換を超えて、組織からの「存在の抹消」や「村八分」に近い扱いを受けていたと言わざるを得ません。

一審の東京地裁では、銀行側の「部屋には大きな窓があり、空調も完備され、他の行員より快適である」という主張が採用され、Aさんの訴えは退けられていました。「窓があって景色が良いから快適だろう」というのは、働いている人間の心理を無視したあまりにも形式的な判断だと感じた方も多いのではないでしょうか。しかし、今回の東京高裁での控訴審判決は、この状況を明確に「NO」と断じました。

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パート2:なぜ「逆転判決」は起きたのか?司法が見た真実

2025年1月22日、東京高裁は一審の判決を変更し、あおぞら銀行側に約840万円の支払いを命じました。なぜ、地裁と高裁でこれほどまでに判断が分かれたのでしょうか。

最大のポイントは、この配置転換と隔離状態が「業務上の合理性」を持っていたかどうか、そしてそれが「パワハラ」に該当するかどうかです。

高裁判決では、以下の点が厳しく指摘されました。

◆東京都労働委員会・労働局の判断との整合性 実は裁判と並行して、労働環境を監督する行政機関である東京都労働委員会や労働局も、この状況を調査していました。彼らはAさんの置かれた環境について「異様なもの」「法違反の恐れがある」と認定していたのです。高裁はこの行政判断を重く見ました。公的機関が「おかしい」と言っている状況を、裁判所が「快適な部屋だ」と片付けるわけにはいきません。

◆長期間の隔離に合理性なし 高裁は、3年3か月もの長きにわたり、業務上の必要性もなく行員を隔離し続けたことについて、「精神的な苦痛を与えるものであり、パワーハラスメントに該当する」と認定しました。いくら物理的に部屋が綺麗でも、社会的な繋がりを断たれ、業務に必要な最低限の裁量(ゴミ捨てやシュレッダーなど)も奪われた状態は、労働者としての人格を否定する行為だと判断されたのです。

◆懲戒処分の根拠が薄弱 銀行側がAさんを処分する理由とした「10項目の問題行為」についても、高裁はメスを入れました。精査の結果、その一部について根拠が不十分であると判断。不当な理由に基づく懲戒処分は無効であり、それに伴う降格処分などは「人事権の濫用」にあたると結論づけました。

原告代理人の弁護士は会見で、「地裁は銀行側の言い分を鵜呑みにし、Aさんを攻撃的な人物だと決めつけていたが、高裁は客観的な証拠に基づいて判断してくれた」と語っています。

この「逆転勝訴」は、単にAさんが救済されたというだけでなく、日本の企業社会に蔓延する「言うことを聞かない社員は閑職に追いやる」「報復人事」という悪しき慣習に対し、司法が明確に警告を発した形となりました。「窓際族」や「追い出し部屋」といった言葉が死語になりきれていない日本において、この判決の意義は非常に大きいと言えます。

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パート3:内部通報は「自爆」なのか?残された課題と教訓

今回の判決でAさんは勝訴しましたが、それでも残るモヤモヤがあります。それは「報復」の証明の難しさです。

Aさんが懲戒処分を受けたのは、内部通報を行ってからわずか1か月後のことでした。普通に考えれば、「通報したことへの見せしめ(報復)」である可能性が高いと誰もが思います。しかし、今回の判決でも、法的な厳密な意味での「内部通報への報復」という因果関係までは認定されませんでした。

ここに、労働者側が抱える高いハードルがあります。

◆報復の立証責任 従来、こうしたケースで「これは報復人事だ」と主張する場合、労働者側が「会社が報復意図を持って人事を行った」という証拠を出さなければなりませんでした。しかし、会社側が「報復です」と認める書類を残すわけがありません。「業務上の都合」「能力不足への指導」といったもっともらしい理由をつけてくるため、労働者が報復を立証するのは極めて困難でした。

しかし、希望の光もあります。原告代理人の弁護士が言及していましたが、公益通報者保護法の改正により、現在は風向きが変わりつつあります。改正法の下では、内部通報から一定期間内の不利益な扱いは、原則として「報復」と推定され、逆に企業側が「報復ではない」ことを証明しなければならなくなりました(立証責任の転換)。

今回の事案は改正前の出来事も含まれていたため、この新しいルールの適用が難しかったようですが、もし今の法律で裁かれていれば、「報復」と認定されていた可能性が高いとのことです。

とはいえ、Aさんは3年以上も孤独な戦いを強いられました。裁判で勝ったからといって、失われた3年という時間や、その間に受けた精神的なダメージが完全に癒えるわけではありません。Aさんが会見で語った「地裁の判決後は絶望したが、今はほっとしている」という言葉には、計り知れない重みがあります。

企業には「自浄作用」が求められます。内部通報窓口は、不祥事を未然に防ぎ、会社を守るための仕組みです。それを利用した社員を敵対視し、排除しようとする組織文化がある限り、本当の意味でのコンプライアンス経営は実現できません。今回のあおぞら銀行のケースは、そうした「形だけのコンプライアンス」がいかに企業価値を毀損するかを浮き彫りにしました。


今後の動向の予測

今回の逆転判決を受けて、今後どのような動きが予想されるのか、3つの視点で予測してみます。

  1. あおぞら銀行の対応とブランドイメージへの影響 銀行側は現在「判決文が届いていない」としてコメントを控えていますが、上告するかどうかが直近の注目点です。しかし、高裁でこれだけ詳細に事実認定され、労働局からも指摘を受けている状況で争い続けることは、世論の反発を招き、さらなるブランドイメージの低下に繋がるリスクがあります。おそらく、和解や判決の受け入れを含めた早期の幕引きを図る可能性が高いでしょう。また、第三者委員会の設置など、組織風土の抜本的な改革を迫られることになるはずです。
  2. 企業の人事施策への影響 「個室への隔離」「仕事を取り上げる」といった手法が、明確に「パワハラ」「違法」と認定されたことで、他企業の人事部も震え上がっているかもしれません。これまで「追い出し部屋」的な手法でリストラや退職勧奨を行っていた企業は、即座に方針転換を余儀なくされます。特に、「業務環境が良い(窓がある・空調がある)」という言い訳が通じないことが判明したため、実質的な業務内容や人間関係の隔離について、より厳格なコンプライアンスチェックが行われるようになるでしょう。
  3. 内部通報の活性化と法整備の運用強化 今回のニュースは「通報したらひどい目に遭う」という恐怖を植え付けたと同時に、「理不尽な扱いは裁判で勝てる」という希望も示しました。改正公益通報者保護法の認知度が上がり、企業側が報復と取られる行動を極端に恐れるようになるため、結果として内部通報がより機能しやすい環境が整っていくと予想されます。労働者側も、万が一の時のために証拠を残す意識がより高まっていくでしょう。

最後に、Aさんが声を上げた勇気と、それを正当に評価した高裁の判断に敬意を表します。この判決が、日本の全ての働く人にとって、安心して働ける環境づくりの大きな一歩となることを願ってやみません。

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