2026年10月16日のニデックの発表と、同日の報道(EE Times Japan、ABCニュース、共同通信、時事通信など)にもとづいています。調査委員会の結論を紹介するものであり、裁判所が判断したものではありません。
不正会計問題が続くモーター大手のニデック。16日、同社が設置した役員責任調査委員会が、創業者の永守重信氏ら計9人について、損害賠償責任が認められると結論づけたと発表しました。
会社も「法的措置を検討し、速やかに対応する」としています。調査委員会は何を認めたのか。これから何が起きるのか。整理します。
先に結論だけ
- 調査委員会は、永守氏、前社長の岸田光哉氏ら8人に、会社法423条1項にもとづく損害賠償責任を認めた。ほかに、元CFOの1人にも別の根拠で責任が認められた
- 損害の範囲は、それぞれの寄与度に応じて判断すべきとされた
- ニデックは、損害賠償請求などの法的措置を検討し、速やかに対応すると発表
- 報告書は、一部を非開示にしたうえで20日をめどに公表される予定
誰に、どんな責任が認められたのか
| 会社法423条1項(任務懈怠) | 創業者の永守重信氏、元会長の小部博志氏、元取締役専務執行役員の佐藤明氏、元社長の吉本浩之氏・関潤氏・岸田光哉氏、元監査等委員の村上和也氏・落合裕之氏の計8人 |
|---|---|
| 民法や執行役員規程 | 2022年5月から2026年3月までCFOを務めた旧執行役員1人 |
※調査委員会の「結論」です。個人が実際に賠償を命じられたわけではありません。
これまでの経緯
- 2025年9月:第三者委員会が設置され、調査を開始
- 2026年3月:調査報告書を公表。グループ全体で多数の会計不正が確認され、背景として、経営陣の非現実的な業績目標や強いプレッシャーが指摘された。永守氏については、不正を指示・主導した事実は見つからなかった一方、一部を容認したとの評価は免れないとされた
- 2026年3月:役員の法的責任を調べる役員責任調査委員会が設置された
- 2026年9月29日:岸田氏が社長を辞任
- 2026年10月16日:役員責任調査委員会が報告書を提出
「損害賠償責任がある」とは、どういう意味?
調査委員会が「責任がある」と結論づけたのは、会社に損害を与えた可能性があり、役員として果たすべき義務を怠った(任務懈怠)と判断された、という意味です。実際に賠償額が決まるには、会社が請求し、話し合いか裁判で決着する必要があります。
損害の範囲は「寄与度に応じて」とされているため、9人全員が同じ金額を負担する、という話ではないとみられます。また、各人の反論は、報道時点では伝えられていません。
今後はどうなる?
- 20日をめどに、報告書の詳細が公表される。損害額の考え方や、各人の責任の重さがどこまで示されるか
- 会社が、損害賠償請求などの法的措置にどう踏み切るか
- 株式の上場維持をめぐる判断。共同通信は、年内にも判断されるかもしれないと伝えている
株主や取引先にとっても、重要な局面です。続報は、会社の公式発表で確認してください。


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