脅迫サイトが10月28日に閲覧できなくなった理由
GMOインターネットグループへの不正アクセスをめぐり、ハッカー集団のものとされるリークサイトとミラーサイトが、10月28日午前4時ごろから閲覧できなくなりました。ビジネス+ITの報道によると、米国のプロバイダーが利用規約に違反すると判断して止めたとみられています。
GMOは、同様のサイトが新たに現れた場合も速やかに停止の措置を取る方針です。現時点で、新しい公開サイトは公式には確認されていないとされています。ただ、サイトが見られなくなったからといって、すでに持ち出された情報が消えるわけではありません。この点は切り分けて見ておく必要があるでしょう。
身代金の要求額はなぜ80億円から約1億6000万円に変わったのか
報じられているところでは、攻撃者側は当初、約80億円相当の暗号資産を要求しました。その後、要求額は約1億6000万円まで引き下げられています。なお、これはあくまで攻撃者が示した金額であって、実際の被害額ではありません。
GMOは一貫して支払いを拒否しています。10月27日正午には、顧客とみられる個人情報1件が日本語のサイトに公開されました。支払いがなければ毎日新たな情報を出すと予告していたといい、GMOが対抗措置を急いだ背景には、この「毎日公開」の脅しがあったと考えられます。
懸賞金約1億5000万円は何のために設けられたのか
GMOは総額約1億5000万円の懸賞金を用意し、10月28日正午から専用の窓口で情報を募っています。目的は、攻撃者の特定につながる情報を集めることです。身代金は払わない、その代わりに捜査へ資金を回す。そうした姿勢を示した形ともいえます。
こうした要求額の下げ方は、攻撃者側が「実際に払ってもらえる額」を探る動きに見える、という受け止め方もできます。ただし報道で動機が説明されているわけではなく、確かなのは、GMOが交渉に応じず、毎日の情報公開という圧力にも屈しない姿勢を取り続けていることです。
警視庁の捜査は今どこまで進んでいるのか
警視庁は不正アクセス禁止法違反などの疑いで捜査を本格化させ、GMOの関係者から事情を聴いていると報じられました。11月2日付では、警視庁が捜査本部を設置したとする報道の見出しも出ています。一方で、攻撃者の特定や摘発の発表はまだなく、流出件数や被害総額も公表されていません。
懸賞金は、情報提供者に報酬を払って捜査を後押しするもので、被害を受けた企業が使える数少ない手段の一つです。もっとも、集まった情報をどう扱い、警視庁とどう共有するのかは公表されていません。窓口に寄せられる情報が捜査の突破口になるのか、今後の発表が待たれます。
利用者は今、何を確認しておくべきか
金融庁は、FX各社に対して、利用者へのパスワード変更の呼びかけと、身に覚えのない取引履歴の確認を促すよう要請しています。問題となった「お名前.comデスクトップクラウド」でFXの自動売買を動かしていた人は、まず自分の取引口座の履歴を見直しておくと安心です。
発覚から約1週間で、サービス停止、サイトの遮断、懸賞金、捜査本部の設置と、状況は目まぐるしく動きました。それだけ事態が重く見られている証拠ともいえます。利用者にとっては、会社の発表と金融庁の呼びかけの両方を確認しながら、自衛策を取ることが現実的でしょう。
まとめ
脅迫サイトの停止は一つの節目ですが、事件が終わったわけではありません。懸賞金の募集と警視庁の捜査がどう進むのか、流出の全体像がいつ示されるのか。続報を待ちたいところです。
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